運命のヒト

胸がぎゅっと苦しくなる。

シロの話になぜか引き込まれてしまう。



「次に気づいたときには、また別の時間にいた。
1998年。
これも夢だと、男は自分に言い聞かせた。

だけどそこで出逢ったのは……少し成長したあの女の子だったんだ」



ぽろっ、と涙が突然こぼれ落ちて、あたしはビックリした。


なぜ自分が泣いてるのか、わからない。

悲しいのか。切ないのか。愛しいのか。


それとも、懐かしいのか。
< 271 / 415 >

この作品をシェア

pagetop