運命のヒト
これは……あの別荘に行った日だ……。
『アホ』
画面に大我が現れる。あたしの腕を引っ張り上げようとして、大我まで転んで海に浸かってしまう。
『うわっ、冷てぇっ!』
『た、大我っ、大丈夫!?』
『ぶははははっ』
……そこには、あたしたちがいた。
3人で過ごした眩しい時間が、確かにそこにあった。
いっきに涙があふれ出て、携帯を握ったまま地面に崩れて泣いた。
隣の大我も声を上げて大泣きした。