運命のヒト

Somewhere in Time





――別れは必ず訪れる。

そして、人は忘れながら生きていけるの――




「……はい、では明後日の14時ということで。よろしくお願いいたします」


語尾と同時に、ぺこりとお辞儀をするわたし。電話とわかっていながらも体が動いてしまうのはクセだ。


通話を終えると手帳を取り出し、今の内容を忘れないうちに書きこんだ。

走っている車の中だから、振動で文字が歪みそうになる。

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