運命のヒト
アラームを7時にセットすると、電気を消してベッドに横になった。
温かい毛布に包まれたとたん、眠りへと沈んでいく体。
全身を支配する心地いい疲労。
このまま目を閉じていれば、すぐにでも深い眠りが訪れるはずだった。
だけど。
体とは裏腹に頭は冴えて、いっこうに寝つける気配はなかった。
――『小3の頃だろ?』
昼間のシロの、なにげない台詞。
あたしは気づかないふりをしていたけど、本当は引っかかっていたんだ。