運命のヒト
Chapter.2
幼なじみ
あれはたしか、小学校に入学して初めての日曜日。
他県に住む祖父母が、数年ぶりに飛行機に乗ってやって来た。
『大きくなったねぇ、美園ちゃん。美穂子の小学生の頃にそっくりだ』
『えぇ、本当に。あの子が生き返ったみたい』
しわくちゃの笑みを浮かべ、頭をなでてくる祖父母。
あたしは彼らに手を引かれ、近くのデパートに出かけた。
『なにか欲しい物があれば遠慮なく言ってね』
『洋服がいい? それとも文房具にする?』