幸せを運ぶ堕天使
そんな俺をよそに時間は刻々と残酷にも過ぎていくもので。
名前の順に次々へと呼ばれていく生徒たち。
焦りまくる俺。
ていうか何でこの項目しかないんだよ!
俺が仕事でこの時期の学校に来たときチラ見しちゃったけど、これら以外の項目沢山あったぞ!!
好きな教科とか嫌いな教科とか好きな食べ物とか嫌いな食べ物とか……エトセトラでめっちゃあったぞ!!
…なーんて悪態ついちゃってるけど、変わらないのが現実。
そして時間が止まらないのも現実で。
「次、鏡君」
って呼ばれちゃいました。
そして返事をしなければなので、
「はい…………」
と、力なく返事をしました。
名前とクラス、番号以外書かれていない白紙に近いような状態の紙を持って席を立ち、教壇に上る。
俺はただ、汗ダラダラの顔で紙を見ることしかできない。
とっ、とりあえず、名前だけは言っておこう。
「鏡 春です。『はる』と書いて『しゅん』と読みます」
……続かない…!