幸せを運ぶ堕天使
なんて焦って、つい癖で人間の顔を見てしまう。
皆驚きの顔や眠そうな顔、そして何故か…真っ赤…………?な顔をしている人がいる。
あと不思議な子が一人…
…笑って、俺じゃなく、窓の外を見てる……
…あ、いや、俺を見てほしい訳じゃないんだけどね?
その子に目が、止まってしまった。
――――――そうだ。
「紙には書いてありませんが………」
別にこれくらい、いいよな?
「俺の好きなものは」
違反じゃない。
「笑顔です」
ていうか、あの子以上に不思議な子と思われただろうか?
…皆の表情を見ると、多分そうだな………
これから先が不安だ…
「これから、よろしくお願いします」
それから俺は、笑った。