§魂呼びの桜§ 【平安編】
あなたさまはわたくしの姿を、一度として見てはくださらなかった
そうね
それが真実
そしてそれは、気付きながら目を背け続けていたわたくしの罪
その罪を背負ってわたくしは生きなければならない
一度は捨てようと思ったこの命
けれど
魂呼びの桜が、その生と引き換えにわたくしに教えてくださったのです
この世に生まれ出る尊さを
人を愛することの意味を
そして、
生をまっとうすることの大切さをーーー