§魂呼びの桜§ 【平安編】
後宮に少将の笛の音が響き渡る。
話を聞きつけた、別の局の女房たちがいつの間にか大勢集まって来た。
それが気にならぬほど、女御は一心に耳を傾けている。
彼が、彼女のために吹く笛の音を、一音も聞き漏らすことのないように……。
話を聞きつけた、別の局の女房たちがいつの間にか大勢集まって来た。
それが気にならぬほど、女御は一心に耳を傾けている。
彼が、彼女のために吹く笛の音を、一音も聞き漏らすことのないように……。