あなた色に染まりたい
胸を優しく愛撫されながら、いつの間にか生まれたままの姿になっていた。


蓮も服を全部脱ぎ捨て、目の前に引き締まったたくましい体が現れると、つい手が伸びて……触れた。


大きくてかたい胸。


男を感じる……


蓮に身体の隅々まで愛され、あたしの身体は蓮一色に染まっていく。


蓮と一つになった時、涙があふれてきた。




あんなに辛いことがあって、もう恋はできないと思っていた。


それなのに蓮が、あたしにまた“恋”をする勇気を与えてくれた。


愛すること、愛されることの素晴らしさを教えてくれた。




「…れ…ん…好きッ……」


「俺も…好き…だ……」




そう言って……果てた。







腕枕されながら、蓮に寄り添う。




「蓮、ありがとう。」


「ん?何が?」


「あたし、凄く幸せ。蓮のおかげで、また恋をすることができた。それに……その相手が蓮だったってことが、ホントに嬉しい。」




あんなに大輝のことが忘れられなかったのに、今はもう、蓮以外考えられないもん。


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