あなた色に染まりたい
お盆は三日間、実家へ帰った。
この四ヶ月、蓮とは一日も離れたことがなかった。
だからこの三日間は、かなり長く感じた。
好きだと気付く前なら耐えられたかもしれないけれど、こんなに好きだと気付いてしまったら、寂しさしかわいてこない。
アパートへ帰ったら、真っ先に蓮の部屋のインターフォンをならした。
ドアを開けた蓮に、飛び付くように抱きついた。
「紗羽、おかえり。」
「ただいま。」
あたしの帰る場所は、ちゃんとここにあるんだ。
少し前のあたしには考えられなかったこと。
永遠なんて信じていなかったけれど、蓮とは永遠があるって信じたい。