あなた色に染まりたい
誕生日
あれから、鳴海くんが近づいてくることはなかった。
それでも念のため……と、一人でいることは避け、いつも誰かといるようにしていた。
晴希と講義を受けるようになってから、集まる時はいつもの四人に加えて、晴希も一緒にいるようになった。
そして今日は、少し早いけれど、みんなでバースデーパーティーを開いてくれることになった。
場所はいつも通り悟のアパート。
蓮と一緒に部屋に入ると
パパパァーン!!
とクラッカーの音。
「「「紗羽、ハッピーバースデー!!」」」
みんなが口をそろえて言ってくれた。
いっぱい食べて、いっぱい飲んで、いっぱいしゃべって……楽しく過ごした。
「晴希は彼女作らないの?結構コクられてるでしょ?」
よった勢いで、美香が晴希に突っ込んだ。
晴希はかなりモテると思う。
カッコいいし、話し上手だし、面白いし……
あっでも、ちょっとイジワルなとこもあるかな。