あなた色に染まりたい
「大輝さんって、紗羽のことが好きで好きでしょうがねぇって感じだったじゃん。意味わかんねぇ。」




そう言って、晴希は頭を抱えた。


晴希は大輝のことを凄く慕っていたから、きっとショックなんだろうな。




「晴希……あたし、今はこれで良かったって思ってるよ。蓮に出会えたし……ね?」




微笑みながら蓮の方を見ると、蓮はあたしが大好きな笑顔を向けてくれた。




「晴希もきっと、傍にいてくれる大切な人があらわれるよ。」


「そうだな。」


「今日はとことん飲もうね。」




晴希はどこか、納得がいかないような表情をしていたけれど、今日はみんなでとことん飲んだ。




「れーんー」




ほどよく酔いが回り、つい蓮に抱きついてしまった。


そしたら……




「紗羽、飲み過ぎ。」




とビール缶を取り上げられた。


そのままくっついていたくて、蓮の胸に顔をうめて、目を閉じた。


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