あなた色に染まりたい
あたしの両頬を、大きな両手で挟みながらそう言った蓮。


触れた部分が、凄く熱い。




「うん、100%蓮があたしを変えたよ。心の底から笑えるようになったのも蓮のおかげ。だから、これからもずっと傍にいてね。」


「あぁ、離れたいっつっても離さねぇから。」




そしてまた、キスをした。




そのあとは蓮が予約してくれた、オシャレなレストランでディナーを食べて、アパートへ帰った。


部屋に入るなり、蓮はぎゅーと抱き締めてきた。


あたしも蓮の背中に回した腕に、力をこめた。




「紗羽……」




耳元で囁かれた蓮の甘い声に、胸がキュンとなる。


心臓がドキドキと音をたてはじめて、蓮のことが愛しくてたまらなくなった。


大きな胸から顔を離して、蓮を見上げれば、すぐに蓮の唇があたしのそれをふさいだ。


だんだん深くなるキスに、体が熱くなり、息もあがってきた。


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