あなた色に染まりたい
あ……しまった。


晴希の言い方がバカにしているように聞こえて、つい口を出してしまった。




「ぶはっ！やっぱ、紗羽っておもしれぇー。」




目の前の晴希は爆笑してるし……


その横でポカンとしていた悟が、口を開いた。




「どういうことだ？まさか、晴希が好きな奴って……紗羽？」


「ビンゴ！あ、でも蓮……俺は今のままで満足してっから。奪おうとか考えてねぇよ。」




晴希は今の今まで爆笑していたのに、蓮に話しかけたとたん、真剣な表情に変わった。




「……考えられたら困ります。」


「だな……でも俺、蓮にはぜってぇ勝てねぇし。もう三年半も紗羽を見てんのに、紗羽が落ちてたことには全く気付かなかったんだからな……蓮はすげぇよ。」




この言葉から、晴希の強い想いってものが伝わってくる。




「これからも友達としてよろしくな……紗羽。」


「うん。」




それでも友達で……と言ってくれる晴希。


なんだか、心が凄く温かくなった。




そのあとも、酔いつぶれた美香以外の四人で飲みまくって、ほどよく酔いが回ってくると……


やっぱり今日も蓮にくっついた。


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