あなた色に染まりたい
「……ん…」
「紗羽?」
「れ…ん……あつ…い」
目を開けると、目の前には蓮がいた。
汗をびっしょりかいて、気持ち悪い……
「蓮、着替えたい」
「汗すげぇな」
服を着替えて、熱を計ると38℃まで下がっていた。
でもまだ熱が高いし、体もだるい……
「もう少し寝ろてよ」
「うん」
そう言って、また目を閉じた。
次目を覚ました時、部屋は薄暗くなっていた。
ほとんど一日寝ていたんだな……
でも少しすっきりした気がする。
「蓮?」
辺りを見回すけれど……
あれ、いない?
布団から出て、キッチンの方へ行くけれど、やっぱりいない……
どこへ行ったの?
トボトボと部屋へ戻り、ベッドに腰掛けた。