あなた色に染まりたい
「今日、何時からだっけ?」
腕枕されながら、蓮が聞いてきた。
「四時集合って言ってた気がするけど……どうやって行く?」
今日はクリスマスパーティー。
いつもは悟の部屋だから、晴希が迎えに来てくれるんだけど……
今回は晴希の部屋でやるからなぁ。
♪♪♪〜
そんな時に鳴り響いた携帯の着信音。
「あっ、晴希だ!もしもーし!」
“紗羽?相変わらず元気だな”
苦笑混じりの晴希の声が、耳に届く。
「どうしたの?もしかして、部屋が汚くなって、うちじゃ無理とか言うんじゃないでしょうね?」
“そんなこと言わねぇよ”
からかうように言ったあたしの言葉に、晴希は少し、不機嫌な口調になった。
それには気付かないフリをして、また口を開く。
「そ?じゃあ何?」
“おまえらどうやってくんのかなって思ってさ。もし手段ねぇなら、早めに迎えに行くけど”
「わっ、マジ?それ、助かる!蓮、晴希が迎えに来てくれるって」
「マジ?」
今まさにその話をしていたから、思わず横にいる蓮に声をかけてしまった。
「晴希……来てもらえると助かる」
“じゃあさ、三時くらいに行くわ”
「うん、わかった。待ってるね」
そのまま携帯を切った。