あなた色に染まりたい
そう……あたしは悟と美香との三人で飲んでいた時は、いつも途中から記憶がなくて、気が付いたら朝だったって感じだった。


他で飲むときは抑えていたから、記憶なくすなんてことはなかったし。




「でもあの頃の紗羽はすごかったよな。服脱ぎ始めようとした時もあったし」


「わっ、それ言わない約束でしょ!?」




悟は“あっそうだっけ?”ととぼけてるけど、絶対にわざと言ってる。


こういうとこは、美香に似てきたなぁ。




「マジ?俺もその場にいたかったなぁ」




なんて、晴希が口の端に笑みを浮かべながら、冗談混じりに言う。


そんな晴希を横目に、以前の自分の姿を思い出す。



真夏の暑い時に飲んでたら、記憶が飛んでる時は、だいたい暑くなって脱ぎ始めたらしい。




「紗羽、おまえは夏は要注意な」


「はい……わかってます」




悟の言葉に身を縮める。




「で、結局悟は紗羽のヌード見たのか?」


「見てねぇよ。止めるの、かなり大変だったけどな」


「すみません、悟さん」




さらに声まで小さくなってしまった。


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