あなた色に染まりたい
不安
大学も冬休みに入り、クリスマスイブがやってきた。
朝起きて、窓の外を見れば、うっすらと積もった雪の上を、車がシャーッと音を立てながら走っていくのが見えた。
こういう雪って、すぐに茶色くなって汚れていくんだよな。
あまり綺麗だと思えないから残念だ。
とりあえず軽く朝食を食べてから、蓮に電話した。
部屋が隣なんだから“ピンポーン”ってしに行けばいいんだろうけど、寒いからできれば出たくない。
“紗羽?”
「うん、おはよ。起きてた?」
“おはよ……少し前に起きた”
「準備したらそっち行くね」
“ん…待ってる”
電話を切ったあと、すぐに準備して蓮の部屋へ行くと、蓮も準備ができていた。
「相変わらず蓮の部屋は綺麗だね」
「そういや、晴希さんの部屋の掃除、一人で行ったのか?」
「うん。超汚かった」