あなた色に染まりたい
「え!?ホントに?ありがとう!開けていい?」


「ん」




ドキドキしながら開けると、出てきたものは……




「ペアリング?」


「ん、紗羽のこと縛るみたいかな?」


「蓮になら縛られてもいい!」


「はは、爆弾発言だな」




確かに、爆弾発言だ。


でも、凄く嬉しい。




「蓮、はめて?」




そう言って指輪を手渡すと、蓮はあたしの右手をとって、薬指に指輪をはめた。


あたしも蓮の右薬指に指輪をはめた。


なんだか、指輪交換の儀式みたいで、凄く嬉しくなった。






年越し、お正月を蓮と過ごすつもりでいたあたしだったけれど、母親に“一年の終わりと始めくらいは家族で過ごしなさい”と言われ、しぶしぶ帰ることにした。


実家に帰っても、特にやることはないから、ただダラダラ過ごすばかりで、蓮に会いたくて仕方なかった。


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