あなた色に染まりたい
「そういや、紗羽。就職決まったんだって?」


「うん」


「良かったな」


「うん」




かれこれ二ヵ月くらい前に、ようやく内定をもらった。


それなりに名の通ったIT関連の会社。


偶然にも晴希も同じところを受けていて、しかも二人で内定もらったからビックリだった。


でも知ってる顔がいると安心かな。




それからの三日間は、家族とそれなりに楽しく過ごし、三日の夕方にアパートへ帰ってきた。


即、蓮の部屋のインターホンをならした。


蓮の姿を見るなり、抱きついた。




「蓮っ、ただいまぁー!」


「おかえり」




大好きな笑顔に、ホッとする。


そのまま蓮の部屋に入り、蓮にピッタリとくっついて座った。


しばらくそうしていたけれど、初詣に行こうという話になって、近くの神社へ向かった。


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