あなた色に染まりたい
「何で?二年間同じ涙を流しちゃいけねぇの?」


「いや、そうじゃないけど……」




顔をしかめながら聞いてくる蓮に、何て返していいのかわからなくなる。




「俺を紗羽さんの一番身近なとこに置いてよ。真剣に支えたいと思ってるから」




蓮……


こんな風に言ってくれる気持ちは、凄く嬉しい。


でも、そんなに簡単なことじゃないよ。




「一番身近に……って、付き合うってこと?」


「いや、違う。あ、違わないけど……付き合えるなら付き合いたいけど。でもそれ以前に、まずは紗羽さんのことを支えたい」


「……」


「ダメかな?」




どうしよう。


蓮は凄くいい子だと思う。


でも、絶対に重い。


18才の男の子には重いよ……




「じゃあ……まずはあたしの話を聞いてよ。聞いた上で、それでもって言うなら、その……支えるって位置、蓮にあげる」


「うん、わかった」




こんな話を聞いたら、蓮はきっと“支えられない”と思うはず……
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