あなた色に染まりたい

「ねぇ、美香と悟は結婚とか考えてないの？」


「さ、紗羽！？」




あたしの言葉に焦りだした美香。


でも……




「付き合ってもう四年目でしょ？それにお互い働き始めたら、そんなこと考えたりしそうだからさ」




ずっと考えていた。


それに、そうなったらいいなって思ってる。


だから……




「そうだな、考えなくもねぇけど」


「そ、そうなの！？」




美香は驚いているけど、悟がちゃんと考えていたことに、凄く安心した。




「美香と悟ってあたしの理想なんだ」


「そんな立派なもんか？こいつらって」


「晴希に言われたくない」




相変わらず毒舌な晴希に、美香は頬を膨らませながら呟いている。