あなた色に染まりたい
昨夜は、昨年と同様日付が変わったと同時に、蓮にお祝いの言葉を伝えた。


昨年と違ったのは、頬じゃなく、唇にキス……




そう昨年は――…


自分の中の気持ちを、“恋”だと認めることが怖くて、なかなか先に踏み出せずにいた。


でも――


蓮と二人で海辺を歩いてる時……


ふと、気付いたんだ。


ううん、最初から気付いていたから……


それをちゃんと“恋”と認めたのが……


一年前の今日だった――…




海は、あたしが蓮への気持ちを認めた場所。


あたしにとって凄く凄く大切な場所。




ついこの間、『お誕生日はどこに行く?』って聞いたら、蓮は迷わず『海』と答えた。


それが、嬉しくてしょうがなかった。


だって……


蓮にとっても、思い出の場所になってくれていたから。
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