あなた色に染まりたい
順番が来て、そのボックスに乗り込んだ。


あとから乗り込んだ蓮は、迷わずあたしの隣に座った。


そのままあたしの肩に腕を回し、ぎゅっと自分の方へ引き寄せた。




「紗羽、誕生日なのに、嫌な思いさせてごめんな」




嫌な思い……


何のことだろう。


絶叫系に乗れなかったこと?


それとも、女友達と仲良くしていたこと?


でも、絶叫系のことはさっき謝ってたよね。


てことは……




「今日は紗羽との時間を楽しむつもりだったんだから、すぐに離れるべきだった。ほんとにごめんな」




首を大きく横に振る。
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