あなた色に染まりたい
そして、あたしの中に入ってきた蓮は、物凄く熱く感じる。


でも……



「紗羽ん中、すっげー熱い」



お互いに熱くなっていることを知って、想いの深さが同じなんじゃないかと嬉しくなる。


見上げた先の蓮は何度も「好きだ」「愛してる」と囁きながら、あたしを抱いた。


あたしも、「好きっ」「愛してるっ」と応えながら、蓮に抱かれた。












「紗羽」


「ん?」


「今日は『だめ』って言わねぇの」



蓮に抱かれたあと、こうやって腕枕されながら抱き締められているんだけれど……


『だめ』?


何のことかわからず、首をかしげる。



「前に来たときさ、俺が『抱き締めるかも』って言ったら、紗羽、否定しなかったのに、いざ抱き締めようとしたら『だめっ』つって拒否っただろ?」



あ……


そうだった。
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