あなた色に染まりたい
「いつも会社の前はやめてって言っているのにっ」
「誰も見てねぇのに?」
蓮はいつもそう言う。
だけどこっちからは見えていないだけで、どこかから見ている人がいるかもしれない。
しかもそれが知っている人だったりしたら……
そう思うと、無意識に体がぶるっと震えた。
「とにかく会社の前はもう駄目だからね」
とりあえず今日も念を押す。
蓮は口を尖らせながら「ちぇっ」なんて言っているけれど、ちゃんと聞いてくれているのかなぁ。
返事だけしているってことはないよね?
――ああ、あり得るんだった。
念を押して蓮が返事をしても、次も必ず同じことをしちゃうんだから。
そんなことを考えていると、いつの間にか車は走り出していて、そのまま目的地へと向かった。
「誰も見てねぇのに?」
蓮はいつもそう言う。
だけどこっちからは見えていないだけで、どこかから見ている人がいるかもしれない。
しかもそれが知っている人だったりしたら……
そう思うと、無意識に体がぶるっと震えた。
「とにかく会社の前はもう駄目だからね」
とりあえず今日も念を押す。
蓮は口を尖らせながら「ちぇっ」なんて言っているけれど、ちゃんと聞いてくれているのかなぁ。
返事だけしているってことはないよね?
――ああ、あり得るんだった。
念を押して蓮が返事をしても、次も必ず同じことをしちゃうんだから。
そんなことを考えていると、いつの間にか車は走り出していて、そのまま目的地へと向かった。