あなた色に染まりたい
それを蓮は、一緒に乗り越えてくれるって言ってくれた。


蓮と付き合ったら、凄く凄く大切にしてくれるんだろうな。


いつか、蓮と一緒に過ごす日がやってくるといいのに……





「……行く。」


「ん?」


「あの場所に、行く。蓮も一緒に来てくれるんでしょ?」



蓮に頼りすぎてるってわかってる。


でも、蓮に頼れば乗り越えられるって、そう思う自分がいる。


都合良すぎるかな…


だけどやっぱり……今は蓮を頼りたい。



「もちろん行くよ。どれだけ泣いてもいいように、ちゃんと広い胸も磨いとくから。」



あたしの心の不安を拭うように、冗談混じりにそう言う蓮に、思わず笑みがこぼれた。



「ふふ…うん、磨いといてね。それから…着替えを持っていったほうがいいかもしれない。あたし泣き過ぎて蓮の服を濡らしそうだから。」



「はは……じゃあ、そうするよ。」



目の前にある、蓮のやさしい微笑みに……凄くホッとしてる自分がいた。


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