あなた色に染まりたい

「あたし、前に“蓮のことを好きになったら信じられなくなるかもしれない”って言ったけど……“絶対に裏切らない”って言ってくれた蓮を信じたい。それから……あたし、元彼のことを100％忘れられたかわかんないの。突然思い出して泣いちゃうかもしれない。蓮はこんなあたしでも、まだ好きでいてくれてるの？」




蓮の目をまっすぐに見ながら、今の自分の気持ちを精一杯伝えた。




「……たりめぇじゃん。俺、紗羽さんしかいらないって言ったよな？それにこれからだって、ずっと紗羽さんの傍で紗羽さんのことを支えていきたい。」




嬉しすぎて、涙が出てきた。


蓮はあたしの隣に座って、肩に腕を回して引き寄せた。




「蓮、ありがとう。」




そう言うと、蓮はあたしの顔を覗き込みながら涙を拭いてくれた。


そんな仕草を見ていたら……


蓮と、目が合った。


キスが来る……そう感じて、目を閉じた。


その瞬間重なった唇は、やわらかくてあったかくて、凄くドキドキした。