奇跡みたいな奇跡
たっちゃん…

ごめんね火葬場にも行けなくて
あの時の自分はきっと余裕がなくて
現実を受け止められなかったと思うんだ

情けないよね…

私はもう前の自分には戻らないって
誓ったんだ…

もし…もしだよ?
たっちゃんが今、ここにいるんだったら
私の事なんて気にしないで天国にいってね

でも、天国にいたら私を見守っててください

私はここにいるみんなのおかげで
強くなれたんだ

人生の中でまた辛いことがあるかも
しれないけど
私はくじけたりしない
絶対、最強な女になるから

「大丈夫か?」

私はゆっくりと目を開けると
てっちゃんが心配してくれた

私の頬に一粒の滴が流れていた

いつの間にでてしまってたんだろう

「うん!」

私は元気よく笑顔を見せた
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