奇跡みたいな奇跡
そして数分間歩いた後
たっちゃんはやっと止まった

止まった先にはドアがあった

「開けてみ?」

「うん…」

この扉の先には何があるんだろう
私はゆっくりドアを開けた

「すごい綺麗!!」

ドアの先にはたくさんのチョウが
舞い上がり
花畑で地面が花でいっぱいだった

「乃ノ香って花が好きって聞いたから
ここに連れて行ってやりたかったんだ」

そんな笑顔で言われると
すっごい嬉しすぎる

「フエッ…ヒクッヒクッ」

「おいおい、なんで泣くんだよ」

たっちゃんは私の頭をなでてくれた

「だって…嬉しすぎるから」

「でも泣くなよな」
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