奇跡みたいな奇跡
なんだ、冗談か

「冗談かよ」

てっちゃんはぷはっと
笑っていた

そして聡哉も笑い出した

私も一応笑ったどこがおもしろい
のかはわかんないけど

「ハハハハ」

「ハッハハハ」

「へへへ・・・」

なんだろうこの感じ
なんか2人が怖いような怖く
ないような

「ここが義務室だね」

私達はノックをして入った

「何年生だね?」

おじさんが私達に話しかけてきた

「1年です」

てっちゃんがそう言うとおじさんは
教科書を取り出した

置いてくれた教科書を3人で
持ったのはいいんだけど・・・

・・・重い・・・
重すぎる

「どんだけ教科書あんだよ?」

だるそうに持つ聡哉
本当にどんだけあるんだろう

「貸して?重いだろ」

何も言わない私の持っていた教科書
をひょいっと持ってくれるてっちゃん

「ありがとぅ・・・」


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