Brilliant Dream
その次の日、琴那は学校に着くと、A組の教室の奥のドアの近くにいる芙由と緋波を見かけた。すると、琴那は2人を避けるようにA組の教室の手前のドアから教室に入った。

─今はあの3人が怖い。きっと、姫香ちゃんにあんなこと言われたからだ。

考えごとをしていると、聖香が声を掛けてきた。

「こなちゃん、おはよう」

「あ…聖香ちゃん、おはよう」

「どうかした?なんか暗いよ?」

「昨日、友達にウザがられた…」

「え?誰?差し支えなければそのコの名前教えて?」

「姫香ちゃん…。B組の…」

「あー1年生のときから、仲良しのコでしょー。で、何て?」

「『自分にばかり話しかけるな』とか…」

「こなちゃんは、姫香ちゃんが友達の中でいちばん話しかけやすかったんでしょ?」

「うん…」

「きっと、ウザがられたんじゃなくて、いろんな人に話しかけてほしいって思って言ったんだと思うよ」

「そうだといいんだけど…」

「姫香ちゃんのとこ、行ってみなよ」

「うん」

聖香は琴那を勇気づけた。
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