羽田くんとうさ子の関係。



「あいつ、悪びれなく言ったよ。『宇佐美の俺への気持ちはずっと前から気づいてた。だから利用した。まぁ、地方彼女?みたいなものだな』って。

俺もう情けなかったよ、あんな奴を親友だと思っていたなんて」



手で顔を隠すみぃくん。

信じてた親友に思いもよらない事を聞いた事にショックを受けたみぃくん。




「…みぃくん」



亮平にそんなこと言われてたんだ…。



「みぃくん、あたしも情けないなー…。そんな奴をずっと好きでいたなんて」



地方彼女か…。

亮平の言っていることは正しい。


あたしは亮平がこっちに来ないとメールも電話もまともに取り合ってくれない。


亮平の気分で相手をされる地方彼女。



「でも、もうあたしは亮平のことなんて何とも思ってないし、羽田くんを好きになるきっかけを作ったのは亮平の別れ…。

亮平との別れで悪い事ばっかりあった訳じゃなかったよ?」



羽田くんへの恋はきっとあのオレンジジュースを貰ってから始まってたんだ。




「だから、みぃくん。もう悲しまないで。亮平を過去にしよう?」



「過去…?」



「うん。亮平のことはもう今のあたしたちにはどうでもいい事。もう終わった事なんだよ。前に進もう?」



「うー…」



あたしたち兄妹にもうあの人は必要ない。

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