羽田くんとうさ子の関係。
「宇佐美ー、そっち持って」
「はいはい。こう?」
「んー、うん!いい感じ!」
「じゃあ、ペンキ持って来るね」
「ん、お願い」
秋がきた。
文化祭がもう2週間と迫っていた。
あたしにとって2度目の文化祭。
「啓子、ペンキ持ってきた!」
「あ、ありがとう」
亮平と別れて5ヶ月が経った。
あれから亮平とは連絡を取っていない。
あたしからもしてないし
亮平からもきてない。
亮平に会いに行った日に電話したあの電話1本であたしの長い恋は終わったのだ。
あれから亮平とあたしは幼なじみでもないしただの無関係…。
でも、まだあたしの心はその現実においつけていなかった。
あんなことをされても亮平を忘れることができていなかった。