羽田くんとうさ子の関係。
啓子からのメールを見て急に自転車を止める。
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さっき上田を見たよ。
楽しそうに女と手を繋いで
歩いてた。
あたしそれ見て腹立っちゃって
つい、近づいて隣にいた女に
上田の素性チクッちゃった。
宇佐美、勝手なことして
ごめんね…
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「……啓子」
あたしは啓子を電話帳から取り出して電話する。
プルル『はい、宇佐美?』
啓子は電話にすぐに出た。
「啓子…今メールみたよ」
『うん、そろそろ来るかなって思ってた』
「啓子…」
『あたし謝らないよ』
「え?」
『女に上田の行動をチクったこと。後悔してないし、謝る気もないから』
啓子の声は強く、芯がある声だった。
「最初から攻める気はないよ、詳しく聞こうとしただけだよ」
『そう…話し、聞く?』
「…うん、聞かせて」
『わかった。今日ね、家に帰ったら晩ご飯が外食だったらしく隣の県にある美味しい焼肉屋さんに行ったの。
食べ終わって駐車場まで歩いてると、少し前にカップルがいたの」
「うん…」