羽田くんとうさ子の関係。
『…殴って上田を睨みあげると、一瞬焦った顔をしたけど、すぐにキレて怒ってきたの』
「…」
『あたしその態度にも腹が立って、隣にいた女に全部言ったの。
“あなたの彼氏さん、あたしの親友と付き合ってましたよ。それもあなたと付き合っている同時期に。彼氏さんからの告白で。
それもその子、こいつのお隣さんだったです”って』
“宇佐美っ”
『あたしが全部言った瞬間、上田慌て出してもっと…宇佐美の悪口言い出したの』
“俺、ずっと前から宇佐美のこと好きだった”
『宇佐美、あいつもう最低の最低だよ』
“宇佐美、俺と付き合って下さい”
「啓子…」
あたし…
「17年間、亮平の何を見てたのかな…?」
『…』
ずっと好きだった。
亮平がずっと好きだった。
でも、亮平にとってあたしへの恋はガキのような可愛らしい恋。
「あたしだけ…あたしだけ本気で亮平を想ってた」