羽田くんとうさ子の関係。
「何かあったんだろ?」
「……」
「まぁ、話したくないよな」
「…すいません」
話せない。
亮平のことなんて話せる訳がない。
「別にいいけど、俺の前では元気な原田ちゃんでいてくれな?」
優しい表情をすると目元から頭に撫でる位置を変えた。
「なんでですか?」
羽田くんの手を拒否ろうとは思わない。
「原田ちゃんが元気ないと調子狂う」
羽田くんは笑って言うと、あたしの頭から手を離して持っていたアイスを奪い、
ジュースコーナーでオレンジジュースのパックを掴み、
そしてレジに向かった。
「あの、羽田くん?」
「佐伯、会計」
「あいよ」
佐伯くんがレジで会計をしていると、
羽田くんはスボンの後ろポケットから財布を取り出した。