恋の魔法と甘い罠
今日のような慎也さんは、ほんとに新鮮。


しばらく見惚れていると……



「やっと起きたのね」



お母さんがそう言って、振り返りながら立ち上がった。



「……!……」



だけど、その瞬間、あたしは慌てて一歩後退して電柱に隠れた。


彼女はお母さんなんかじゃなかった。


若くて……年はあたしと同じくらいに見える。


そして真っ先に目についたものは、彼女のお腹。


大きく膨らんでいて、明らかに妊娠しているとわかった。


彼女は誰?


もしかして……妹さん?


そうであってほしいと願いながら二人を見つめる。


だけど……
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