恋の魔法と甘い罠
「あたし、向こうに行ってくるけれど、玲夢ちゃんはどうする?」
一緒に出席している悠亜さんが同じ経理課の人たちが集まっている場所を見ながらそう言ったけれど、
「あたしはいいです。ちょっと酔いを醒ましてくるので」
「わかった。じゃあまたあとでね」
そのままその場所へ歩いていった悠亜さんの背中を見ながら、あたしの意識は違う場所に飛んでいた。
自然と足が動いて、披露パーティーが行われているこの会場を出る。
「確かこっちに行ったような……」
一人ぼそぼそと呟きながら歩いていると、小さなバルコニーで寂しそうに佇む後ろ姿を見つけた。
「ここにいたんですか?」
あたしの声にぴくりと肩を揺らして振り返った和泉さんは、瞳を大きく見開いて「玲夢?」と言うと、また空へと視線を戻す。
一緒に出席している悠亜さんが同じ経理課の人たちが集まっている場所を見ながらそう言ったけれど、
「あたしはいいです。ちょっと酔いを醒ましてくるので」
「わかった。じゃあまたあとでね」
そのままその場所へ歩いていった悠亜さんの背中を見ながら、あたしの意識は違う場所に飛んでいた。
自然と足が動いて、披露パーティーが行われているこの会場を出る。
「確かこっちに行ったような……」
一人ぼそぼそと呟きながら歩いていると、小さなバルコニーで寂しそうに佇む後ろ姿を見つけた。
「ここにいたんですか?」
あたしの声にぴくりと肩を揺らして振り返った和泉さんは、瞳を大きく見開いて「玲夢?」と言うと、また空へと視線を戻す。