恋の魔法と甘い罠
そして、少し休んでから向かった先は宴会場。


早めに来たと思っていたのに、席はもう既に半分以上埋まっていて。



「どこに座りますか?」


「この辺でいいんじゃない?」



悠亜さんが指した場所は、今空いている中で一番下座の席。


そこに三人で腰を下ろした。


そして定刻通りに宴会が始まり……。


海の幸をメインとした料理が凄く美味しくて、会話を弾ませながらそれらを胃におさめていく。



「紗羽さんも悠亜さんも、相変わらず強いですね」



ようやくグラスに一杯のビールを飲み干したあたしだけれど、二人はもう三杯は飲んでいる。


それなのに顔色は変わらないし、全く酔っている感じもしない。


あたしは三杯目で酔い潰れることが多いから、今日は二杯までと決めていた。
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