恋の魔法と甘い罠
◇◇◇



二杯しか飲まないつもりだったのに、いつの間にか三杯目を飲み干していて。


そのせいで頭が少しぼーっとしてしまっている。



「玲夢ちゃん、11時に一度温泉が締まっちゃうんだって」


「えっ!?」


「あたし、入ってくるけれど、玲夢ちゃんはどうする?」



そう訊かれて、スマホで時間を見ると、もうすぐ10時になろうというところ。


ほんとはもう少し休んでから入りたいところだけれど、そんなことをしていたら締まってしまう。



「あたしも行きます」



そう言って悠亜さんについていった。


けれど、身体中にアルコールが回っている状態でゆっくり入っていられるわけがなくて。


結局悠亜さんより先に温泉から出た。
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