恋の魔法と甘い罠
「で、玲夢は?」


「え」


「玲夢は、俺のことどう思ってんの?」



和泉さんのこと……


好き。


あたしは和泉さんのことが、好き。


ついさっき気づいたばかりの気持ちだけれど、はっきりそう言えるくらいに、和泉さんのことが好き。



ちらりと和泉さんを見上げると、相変わらずあたしの様子をうかがうようにじっと見ていて。


その真っ直ぐな瞳に見つめられると、心臓がどきんっと大きく高鳴る。


それと同時に熱くなってしまった頬を両手で押さえながら、また視線をそらして顔を伏せた。



「玲夢?」



けれど、和泉さんはそんなあたしの顔を覗き込んできて、すぐにまた視線が絡む。


やさしく細められているその瞳を見ていたら、あたしの口から自然と言葉が飛び出していく。



「好き、です」


「ん?」


「あたしも、和泉さんのことが、好きです」
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