恋の魔法と甘い罠
いまだに楽しそうに話をしている二人へ、ちらりと視線を向ける。
「もちろん出席してくれるんでしょ?」
「まあ……行くけど」
「良かった」
ほっとしたように微笑む紗羽さんに、和泉さんもやさしい笑みを見せる。
やっぱり和泉さんは紗羽さんのことが好きなんだろうか……。
だって、そんな瞳してる。
ちらりと見たつもりが、いつの間にか観察するようにじっと見つめていて。
そんなあたしの方へ、和泉さんの切れ長の鋭いようでやさしい瞳が真っ直ぐに突き刺さってきた。
ドキンッ――!!
慌てて視線をそらしたけれど、絶対に目があった。
そしてきっとあたしだって気づかれた。
だって、目があった瞬間、ふっと瞳がやさしく細められたんだもん。
どうしよう……。
帰り支度がもう整っていたから、和泉さんを視界に入れないようにしながら、課のみんなに
「お先に失礼します」
と声をかけて、そのまま小走りで化粧室へ向かった。
目があった瞬間からずっと高鳴り続けている鼓動を抑えるように、左手を胸に当てる。
掌にもその振動が伝わってきて、自分でもその音の大きさに驚いていた。
「もちろん出席してくれるんでしょ?」
「まあ……行くけど」
「良かった」
ほっとしたように微笑む紗羽さんに、和泉さんもやさしい笑みを見せる。
やっぱり和泉さんは紗羽さんのことが好きなんだろうか……。
だって、そんな瞳してる。
ちらりと見たつもりが、いつの間にか観察するようにじっと見つめていて。
そんなあたしの方へ、和泉さんの切れ長の鋭いようでやさしい瞳が真っ直ぐに突き刺さってきた。
ドキンッ――!!
慌てて視線をそらしたけれど、絶対に目があった。
そしてきっとあたしだって気づかれた。
だって、目があった瞬間、ふっと瞳がやさしく細められたんだもん。
どうしよう……。
帰り支度がもう整っていたから、和泉さんを視界に入れないようにしながら、課のみんなに
「お先に失礼します」
と声をかけて、そのまま小走りで化粧室へ向かった。
目があった瞬間からずっと高鳴り続けている鼓動を抑えるように、左手を胸に当てる。
掌にもその振動が伝わってきて、自分でもその音の大きさに驚いていた。