恋の魔法と甘い罠
「なあ玲夢……、叶わない恋を断ち切るために必要なものってなんだと思う?」
突然何を言うんだ? と思いながらも、その瞳にもその表情にもその声音にも、一抹のおふざけも入っていなくて。
だからそんな和泉さんに戸惑ってしまう。
だけど、ふと、その言葉の意味を考える。
叶わない恋を断ち切るため……
それって、あたしのこと?
それとも……
和泉さんのこと?
一度そらした視線を和泉さんの方へ向ける。
そのままその真意を確かめるようにじっと見つめる。
しばらく視線をそらすことなく見ていたら、和泉さんはそんなあたしを見て不思議そうに首を傾げた。
「玲夢? どうした?」
「えっ」
「焦点があってねーよ」
焦点?
今度はあたしが首を傾げる。
「飲みすぎた? そのせいで脳が動かねぇの?」
「なっ!」
『叶わない恋を断ち切るために必要なものってなんだと思う?』なんて真剣に訊いてきたと思ったら、突然のおふざけモード。
確かにじっと見ているうちに、酔いが回ってきているせいで、ぼーっとはしていたけれど……脳が動かないって!
和泉さんといたらからかわれることなんて当たり前だったりするのに、今は酔いが回っているせいか、顔や身体と一緒に脳までカッと熱くなってしまったあたしは、後先考えずに自分でも信じられないことを口に出していた。
突然何を言うんだ? と思いながらも、その瞳にもその表情にもその声音にも、一抹のおふざけも入っていなくて。
だからそんな和泉さんに戸惑ってしまう。
だけど、ふと、その言葉の意味を考える。
叶わない恋を断ち切るため……
それって、あたしのこと?
それとも……
和泉さんのこと?
一度そらした視線を和泉さんの方へ向ける。
そのままその真意を確かめるようにじっと見つめる。
しばらく視線をそらすことなく見ていたら、和泉さんはそんなあたしを見て不思議そうに首を傾げた。
「玲夢? どうした?」
「えっ」
「焦点があってねーよ」
焦点?
今度はあたしが首を傾げる。
「飲みすぎた? そのせいで脳が動かねぇの?」
「なっ!」
『叶わない恋を断ち切るために必要なものってなんだと思う?』なんて真剣に訊いてきたと思ったら、突然のおふざけモード。
確かにじっと見ているうちに、酔いが回ってきているせいで、ぼーっとはしていたけれど……脳が動かないって!
和泉さんといたらからかわれることなんて当たり前だったりするのに、今は酔いが回っているせいか、顔や身体と一緒に脳までカッと熱くなってしまったあたしは、後先考えずに自分でも信じられないことを口に出していた。