人気歌手とカリスマモデル
「いきなりドライブってなんなのよ。気分乗らないんですけど?」



「気分乗らないお前を俺様が気分転換に連れてってやってんだろ。」



なんだかんだ言いながらも
心の中では嬉しい。



しばらくしてついた先…


湖だ。


「超綺麗~!ヤバイっしょ~」



「だろ。此処誰にも教えた事ねえから。
お前だけ特別だかんな~」



特別…



ドキドキ…



まただ。こんな時にアホ!



「で?誰とあんな揉めてたんだあ?」



「まさか聞いたの?」



「聞こえたんだよ。
帰ってきたらお前の怒鳴り声がガンガンと。」



「ハハ…ごめん。

今から愚痴になるけど聞く?」




「しょうがねえから聞いてやる。」



「あのね、揉めてたのはお母さん。昔からね私お母さん好きじゃなくて…
うち片親だからさ、お母さんも恋愛したいのはわかるんだけど…だらしなさすぎるの。」




「うん。」




「でホストで貢ぐわ…
酒に明け暮れるわ…
しまいには借金。あげくの果てには私に金をせびりにくるの。最悪よ…
私が邪魔でしょうがないんだって…」



「泣きたいならなけば?」


「泣かないわよ…」



「お前って、本当に泣くの下手くそ。泣きたいならおもっくそ泣けよ。涙流れてんじゃん…」



そう言いながら涙を脱ぐって
優しく抱き締められた。



泣いてるの?


私。




「そんなつれえ事、我慢してたらぶっ壊れんだろ。
つれえなら、つれえって 泣いたらいいんだよ。」



なんでかな…



こんな奴にそう言われ
涙が止まらなくなって…



「ぅ゛っううわああん~」



泣きじゃくった。



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