Love...Twins

空くんの歌がやっと終わりあたしは開放された。

「あ、じゃあ俺帰るわw」

するといきなり、歌が終わって満足したのか、空くんが部屋から出ようとした。

「え？ちょ、お前帰んのかよ！」
「ごめんな勇羽。俺今からバイトなんだわ。美羽ちゃんに会えたし、じゃーな」

空くんはあたしにわざとらしくウィンクをすると、ホントに帰ってしまった。

「あいつありえねー」

勇羽は取り残されて、慶真先輩の歌をつまらなそうに聴いていた。
こうなると結構気まずい。
目の前にはラブラブカップル、二つ目の嵐だ。
ちょっと気まずい雰囲気のまま、1時間くらいたって解散になった。
愛衣恋と慶真先輩は手をつないで、そのまま別行動。
結局あたし達は2人になった。

「俺ら呼んだの誰だよ笑」
「、、、はい」

あたし達は帰り道をトボトボ歩いていた。

「あ、こんな時に言いたくないけど、家も家で嵐かもww」

勇羽はポケットに手を入れて、意味深な笑みを浮かべた。

「え？」
「俺、恭ちゃんが女連れ込んでるの見ちゃった。」
「はー？もうなんで恭ちゃんはそんな切り替えが早いかなー？」

、、、切り替えが早いのはきっと恭ちゃんだけじゃないね、、、ww
まあ、もう慣れたっちゃ慣れたけどね笑
そうこう話していたら、前の方から嫌な声がした。
チャラい男の人たちがワイワイ話しながら近づいてくる。

もしかして、、、

あたしが恐る恐る勇羽を見上げると、勇羽は面倒臭そうな顔をしてポケットから手を出したかと思うと、あたしの手を乱暴に掴んで硬く握りしめた。

「え？ちょっ」

あたしは焦ってキョロキョロしてしまった。

「あれ？もしかして香坂の文化祭の時のカップルじゃね？」

前から歩いてきた3人は、あの時の青龍の人達だった。