-if-*。 もしも僕が、愛していると言えたなら

「もしもし…」

ナツはそう言って俺に目線でごめんねと合図すると、部屋の外に出て行った。

「…今?……駅から10分くらい、うん…わかった…」

扉の向こうからは、あまり気乗りしなさそうに話すナツの声がした。


「…ごめん…うち、ちょっと駅行ってくるね…」

電話を終えたナツは部屋に戻ってきて俺に伝えると、バックをつかんで出て行った。

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