-if-*。 もしも僕が、愛していると言えたなら

「…うん。」

ナツは、一瞬だけ寂しそうに笑って俺に営業用の笑顔を向ける。

「や…今日は買い物とか行こ!な?」

でもそれに気づいてあわてて取り繕っても、余計にナツを傷つけるだけだった。


「ううん。ホテル、行こ?だって……セフレだもん。」

ナツが俺に向ける笑顔が胸に刺さって痛い。

泣きそうなのをこらえて笑ってるって感じの笑顔で…

そんな顔させてるのは俺だって思うとさらに胸が痛くなる。



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