Prisoner of Love ~全ての恋愛が失恋だとしても~
自分が口にした事をよくよく思い返してみると
「そう言えば……私………」
随分と大胆な事を口走っていた気がして、
真実は別に誰かに見られている訳でもないのに
片手で口許を覆った。

「だいたい、貪るように求められたのなら
 それは必ずしも不幸な事だとは思わないんだけどな…」

決してウソを吐いたのではなかった。
ましてや、部下の手前、見栄を張って
オトナぶったのでもなかった。

それは紛う事なく、真実の本心であった事に間違いはなかった。
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